#1
優さん、聴いてください、子育てのこと。
お寄せくださったお悩みの解決方法を、高野さんが一緒に、そして真剣に考えてくださいました。
ご質問をお寄せくださった皆様、ありがとうございました。
00:46 『子どものスマホへの接し方に、悩んでいます』(40代女性)
06:32 『息子がいじめられて、もどかしい』(30代男性)
スクリプト・文字起こし
00:01
リカバリーストーリーは、様々な人に悩みから立ち直った経験や、日頃のストレス解消法を自由に話してもらうポッドキャストです。こんにちは、高野優です。普段は、子育てにまつわる漫画やエッセイを書いています。子育ての講演もしていて、参加してくださる方のおかげで、47都道府県コンプリートになりました。最近では「思春期」や「HSP」がテーマの本も出しています。今回は「子育て」に関して募集したご質問に回答させていただきます。
00:46
『子どものスマホへの接し方に、悩んでいます』(40代女性)
まず1人目は40代・女性の方からです。『子どものスマホへの接し方について悩んでいます。家で夜、子どもがスマホをずっと触っていて、夜1時を過ぎても寝ないので、心身の成長や健康に悪影響が出そうで心配です。スマホへの接し方についてアドバイスをいただきたいです。』
ご質問ありがとうございます。有識者の皆さんは声を揃えて「最初のルール作りが大事」と言いますよね。以前、スマホ用ゲームの開発者の方からお聞きした話です。「子どもがゲームを途中でやめられないのは当たり前。どうやってやめさせないかを、何百人ものモニターの意見を取り入れて作り、飽きそうになった頃合いを秒単位で見計らって、新しい刺激を与えているから」と。そんな風に綿密に作られているのだから、子どもがエキサイトしてやめられないのは当然だ、と納得した覚えがあります。
02:10
わが家のスマホ・バトル
じゃあどうしよう。子どもの年齢にもよりますが、わが家では親子で一緒に、使う時間、使う場所、充電をする場所など細かなルールを作り、それを紙に書いて、常に目にとまるよう冷蔵庫に貼りました。まずは可視化ですね。子どもから、やっぱりこうしたいという声が出たら、その都度、柔軟にルールを変えたりもしました。
でも、これが良かったのかどうかは、実のところわからないんです。今でこそこうしてさらっと話していますが、当時は壮絶なバトルを繰り広げていて。まだ「スマホ」ではなく「ガラケー」と呼ばれていた時代です。本当に情けないんですが、わが家のバトル話にお付き合いください。携帯が使える時間を「朝8時から夜8時まで」と設定していたのに、ある時、夜中にふと目が覚めて起きたら、子ども部屋からスマホの明かりがこぼれていたんですね。「どうして今使えるのか?」と刑事ドラマのように問い詰めたら、「もともとの携帯電話の時刻設定を変えた」とのこと。怒るよりも前に、その手があったかぁ、と呆れて情けなくなったほどです。茶の間で充電すると決めても部屋で使ったり、居場所を確認するためにGPSを入れてもこっそり削除されてしまう。ああ、もうこれはイタチごっこだ。朝から晩まで携帯に怒って嘆いて疲弊して。依存傾向にある子どもたちが離島に集められて、「携帯断ち」をするキャンプがあると知った時は、藁にもすがるような思いで、問い合わせ先をメモしたほどです。携帯は決して悪ではない。でも、依存してほしくない。
04:35
ようやく見つかった解決策
疲れきっていたある日、ようやく解決策が見つかりました。ちょうどその頃、テレビで育児番組のお仕事をしていたんですが、「携帯電話の使い方」というテーマの時、ゲストの女優さんがお子さんのメールアドレスに「ママズレンタル」と入れていると教えてくださったんです。子どもは「ママズレンタルなんて格好悪いから嫌だ!」と、かなり抵抗したけれど、「これは、未成年のあなたの携帯電話ではなくて、お母さんが毎月支払いをしている携帯電話を貸しているだけ」という姿勢を崩さなかったとのこと。
あー、その通りだなぁ、と思って。それから真似をして、「私が契約をしている携帯を貸しているだけだよ」と口酸っぱく伝えて、ようやく親子の着地点を見つけました。長い間バトルをしていた原因は・・・敗因かな?私の中でどこかに「子どもに嫌われたくない」という気持ちがあったんだと思います。それで、先程お話したように、理解ある親を装って、子どもの意見を取り入れながらルールを作ったり。可視化したからOK!なんて満足していた自分の後頭部を、ぽーんと叩きたいくらいです。子どもの意見を取り入れることも大切ですが、嫌われてもいいから親の意見をしっかりと伝えることの方が大事。時には毅然と、そして、どうか諦めないでくださいね。
06:32
『息子がいじめられて、もどかしい』(30代男性)
30代、男性の方からです。『息子が中学校でいじめにあった時に、良い対応ってありますか?ひどいいじめではないようなのですが、反抗期ということもあってコミュニケーションが取りづらく、難しさを感じています。『お父さんが担任の先生や教頭先生に、話にいけるよ』と言っても、『そんなことしてくれなくていい』と言われてしまい、もどかしい気持ちです。あとはこれまで通り、接することくらいしかできないのかなと思っています。私自身も中学の部活でいじめに合い、部活を変え、付き合う友達が変わったことで、嫌な集団から離れられたという経験がありました。話ができる機会があれば、そのことも息子に話してみようと思います。何かアドバイスがございましたら、よろしくお願いします。』
ご質問をありがとうございます。いじめの問題は、本当に難しいですよね。ただ、こうしてお父さんが真正面から関わろうとしていること、今はまだ息子さんに伝わらないかもしれませんが、いつか振り返ったとき、とても嬉しいはずです。(もういっそね、私のお父さんになってほしいくらいです)。「親はあなたの味方だよ」というメッセージを送り続けることは、とても大事。
08:17
今の子どもは、とても窮屈でしんどい毎日を送っています
私は2年ほど前から、「子ども、保護者、教職員、地域の未来を支える」をスローガンとした子ども支援、生徒指導提案対応型アプリのキャラクターイラストを書いています。この仕事に携わる中で、今の子どもたちが、いかに窮屈でしんどい毎日を送っているのかを痛感しています。
私の話で恐縮ですが、小学校の頃は転校が多くて。新しい学校ではふわっと仲間に入れるものの、なんとな〜くぎこちない。家族とも上手にコミュニケーションがとれなかったので、学校でも家でも居場所が無かったんです。そんなときは、いつも図書館に通っていました。司書の方が児童書を薦めてくれたり、館内の飾り付けを手伝わせてくれたり、居心地の良い場所を作ってくださったことには、感謝しかありません。ランドセルを背負った子が、毎日、手持ち無沙汰で閉館までいると気づき、目をかけてくれたのかなぁ。いつでも気軽に行ける居場所がある。「こんにちは」と声をかけ合う方がいる。これだけで、子どもの頃の私がどれだけ救われたか。
09:50
みっつの居場所を作りましょう
そんな経験から、講演会では「みっつの居場所」を作りましょうと話しています。2つでもいいんですが、3つあると、風通しがぐっと良くなります。1つの場所で、ぎこちなくなって呼吸がしにくくなったら、他の場所に移って、思いっきり深呼吸をする。子どもなら「家」「学校」、そしてもう1つは「部活」や「塾」や「習い事」。いつかの私のように、「図書館」でもいいかもしれません。
これは大人でも同じ。例えば、子どもを通じて知り合ったお母さん友達、いわゆる「ママ友」との付き合いが全てだと、そこでぎくしゃくしたときに、行き詰まってしまいます。自分を追い詰めないように、常に、複数の居場所を持つことが大事。
数年前に、「サードプレイス」と言う言葉を知りました。アメリカの社会学者、レイ・オルデンバーグが1989年に提唱した、「自宅や職場とは別にある、居心地の良い場所のこと」です。ざっくりとした説明になりますが、「ファーストプレイス」が自宅なら、「セカンドプレイス」は、子どもの場合は学校、大人の場合は職場。そして、「サードプレイス」は、自分がリフレッシュできる場所とのこと。この提唱を知り、講演会で、「みっつの居場所が大事」と話していたことは、細かなニュアンスは違えど、間違えていなかった〜、よかった〜と、胸を撫で下ろしました。私のように、「サードプレイス」と言う言葉は知らないけれど、無意識に自分の居場所を見つけていた方も、多いのではないかしら?
12:07
子どもにも、安全地帯を
相談してくださった方が、「部活を変え、付き合う友達が変わったことで、嫌な集団から離れられた」と書いていますが、まさに、別の居場所があったから、解決したんですよね。その居場所こそが、「安全地帯」。大人からすると、長〜い人生の、たった3年間ですが、中学生にとっては、永遠に続くように長い3年間です。是非、あなたの解決策を、息子さんに話してあげてください。
最後になりますが、息子さんに、いくつかの居場所はありますか? 安全地帯はありますか? 無いようでしたら、意識して、作るように導いてあげてください。安全地帯は自宅でも構いません。むしろ、自宅が安全地帯だなんて、いいですよね。 ご質問をありがとうございました。
いかがでしたか?少しでもアドバイスになっていますように。
ここまで子育てに関するお悩みをご紹介しました。次回も引き続き、子育てに関するご質問に回答させていただきます。
リカバリーストーリーは、様々な人に悩みから立ち直った経験や、日頃のストレス解消法を自由に話してもらうポッドキャストです。こんにちは、高野優です。普段は、子育てにまつわる漫画やエッセイを書いています。子育ての講演もしていて、参加してくださる方のおかげで、47都道府県コンプリートになりました。最近では「思春期」や「HSP」がテーマの本も出しています。今回は「子育て」に関して募集したご質問に回答させていただきます。
00:46
『子どものスマホへの接し方に、悩んでいます』(40代女性)
まず1人目は40代・女性の方からです。『子どものスマホへの接し方について悩んでいます。家で夜、子どもがスマホをずっと触っていて、夜1時を過ぎても寝ないので、心身の成長や健康に悪影響が出そうで心配です。スマホへの接し方についてアドバイスをいただきたいです。』
ご質問ありがとうございます。有識者の皆さんは声を揃えて「最初のルール作りが大事」と言いますよね。以前、スマホ用ゲームの開発者の方からお聞きした話です。「子どもがゲームを途中でやめられないのは当たり前。どうやってやめさせないかを、何百人ものモニターの意見を取り入れて作り、飽きそうになった頃合いを秒単位で見計らって、新しい刺激を与えているから」と。そんな風に綿密に作られているのだから、子どもがエキサイトしてやめられないのは当然だ、と納得した覚えがあります。
02:10
わが家のスマホ・バトル
じゃあどうしよう。子どもの年齢にもよりますが、わが家では親子で一緒に、使う時間、使う場所、充電をする場所など細かなルールを作り、それを紙に書いて、常に目にとまるよう冷蔵庫に貼りました。まずは可視化ですね。子どもから、やっぱりこうしたいという声が出たら、その都度、柔軟にルールを変えたりもしました。
でも、これが良かったのかどうかは、実のところわからないんです。今でこそこうしてさらっと話していますが、当時は壮絶なバトルを繰り広げていて。まだ「スマホ」ではなく「ガラケー」と呼ばれていた時代です。本当に情けないんですが、わが家のバトル話にお付き合いください。携帯が使える時間を「朝8時から夜8時まで」と設定していたのに、ある時、夜中にふと目が覚めて起きたら、子ども部屋からスマホの明かりがこぼれていたんですね。「どうして今使えるのか?」と刑事ドラマのように問い詰めたら、「もともとの携帯電話の時刻設定を変えた」とのこと。怒るよりも前に、その手があったかぁ、と呆れて情けなくなったほどです。茶の間で充電すると決めても部屋で使ったり、居場所を確認するためにGPSを入れてもこっそり削除されてしまう。ああ、もうこれはイタチごっこだ。朝から晩まで携帯に怒って嘆いて疲弊して。依存傾向にある子どもたちが離島に集められて、「携帯断ち」をするキャンプがあると知った時は、藁にもすがるような思いで、問い合わせ先をメモしたほどです。携帯は決して悪ではない。でも、依存してほしくない。
04:35
ようやく見つかった解決策
疲れきっていたある日、ようやく解決策が見つかりました。ちょうどその頃、テレビで育児番組のお仕事をしていたんですが、「携帯電話の使い方」というテーマの時、ゲストの女優さんがお子さんのメールアドレスに「ママズレンタル」と入れていると教えてくださったんです。子どもは「ママズレンタルなんて格好悪いから嫌だ!」と、かなり抵抗したけれど、「これは、未成年のあなたの携帯電話ではなくて、お母さんが毎月支払いをしている携帯電話を貸しているだけ」という姿勢を崩さなかったとのこと。
あー、その通りだなぁ、と思って。それから真似をして、「私が契約をしている携帯を貸しているだけだよ」と口酸っぱく伝えて、ようやく親子の着地点を見つけました。長い間バトルをしていた原因は・・・敗因かな?私の中でどこかに「子どもに嫌われたくない」という気持ちがあったんだと思います。それで、先程お話したように、理解ある親を装って、子どもの意見を取り入れながらルールを作ったり。可視化したからOK!なんて満足していた自分の後頭部を、ぽーんと叩きたいくらいです。子どもの意見を取り入れることも大切ですが、嫌われてもいいから親の意見をしっかりと伝えることの方が大事。時には毅然と、そして、どうか諦めないでくださいね。
06:32
『息子がいじめられて、もどかしい』(30代男性)
30代、男性の方からです。『息子が中学校でいじめにあった時に、良い対応ってありますか?ひどいいじめではないようなのですが、反抗期ということもあってコミュニケーションが取りづらく、難しさを感じています。『お父さんが担任の先生や教頭先生に、話にいけるよ』と言っても、『そんなことしてくれなくていい』と言われてしまい、もどかしい気持ちです。あとはこれまで通り、接することくらいしかできないのかなと思っています。私自身も中学の部活でいじめに合い、部活を変え、付き合う友達が変わったことで、嫌な集団から離れられたという経験がありました。話ができる機会があれば、そのことも息子に話してみようと思います。何かアドバイスがございましたら、よろしくお願いします。』
ご質問をありがとうございます。いじめの問題は、本当に難しいですよね。ただ、こうしてお父さんが真正面から関わろうとしていること、今はまだ息子さんに伝わらないかもしれませんが、いつか振り返ったとき、とても嬉しいはずです。(もういっそね、私のお父さんになってほしいくらいです)。「親はあなたの味方だよ」というメッセージを送り続けることは、とても大事。
08:17
今の子どもは、とても窮屈でしんどい毎日を送っています
私は2年ほど前から、「子ども、保護者、教職員、地域の未来を支える」をスローガンとした子ども支援、生徒指導提案対応型アプリのキャラクターイラストを書いています。この仕事に携わる中で、今の子どもたちが、いかに窮屈でしんどい毎日を送っているのかを痛感しています。
私の話で恐縮ですが、小学校の頃は転校が多くて。新しい学校ではふわっと仲間に入れるものの、なんとな〜くぎこちない。家族とも上手にコミュニケーションがとれなかったので、学校でも家でも居場所が無かったんです。そんなときは、いつも図書館に通っていました。司書の方が児童書を薦めてくれたり、館内の飾り付けを手伝わせてくれたり、居心地の良い場所を作ってくださったことには、感謝しかありません。ランドセルを背負った子が、毎日、手持ち無沙汰で閉館までいると気づき、目をかけてくれたのかなぁ。いつでも気軽に行ける居場所がある。「こんにちは」と声をかけ合う方がいる。これだけで、子どもの頃の私がどれだけ救われたか。
09:50
みっつの居場所を作りましょう
そんな経験から、講演会では「みっつの居場所」を作りましょうと話しています。2つでもいいんですが、3つあると、風通しがぐっと良くなります。1つの場所で、ぎこちなくなって呼吸がしにくくなったら、他の場所に移って、思いっきり深呼吸をする。子どもなら「家」「学校」、そしてもう1つは「部活」や「塾」や「習い事」。いつかの私のように、「図書館」でもいいかもしれません。
これは大人でも同じ。例えば、子どもを通じて知り合ったお母さん友達、いわゆる「ママ友」との付き合いが全てだと、そこでぎくしゃくしたときに、行き詰まってしまいます。自分を追い詰めないように、常に、複数の居場所を持つことが大事。
数年前に、「サードプレイス」と言う言葉を知りました。アメリカの社会学者、レイ・オルデンバーグが1989年に提唱した、「自宅や職場とは別にある、居心地の良い場所のこと」です。ざっくりとした説明になりますが、「ファーストプレイス」が自宅なら、「セカンドプレイス」は、子どもの場合は学校、大人の場合は職場。そして、「サードプレイス」は、自分がリフレッシュできる場所とのこと。この提唱を知り、講演会で、「みっつの居場所が大事」と話していたことは、細かなニュアンスは違えど、間違えていなかった〜、よかった〜と、胸を撫で下ろしました。私のように、「サードプレイス」と言う言葉は知らないけれど、無意識に自分の居場所を見つけていた方も、多いのではないかしら?
12:07
子どもにも、安全地帯を
相談してくださった方が、「部活を変え、付き合う友達が変わったことで、嫌な集団から離れられた」と書いていますが、まさに、別の居場所があったから、解決したんですよね。その居場所こそが、「安全地帯」。大人からすると、長〜い人生の、たった3年間ですが、中学生にとっては、永遠に続くように長い3年間です。是非、あなたの解決策を、息子さんに話してあげてください。
最後になりますが、息子さんに、いくつかの居場所はありますか? 安全地帯はありますか? 無いようでしたら、意識して、作るように導いてあげてください。安全地帯は自宅でも構いません。むしろ、自宅が安全地帯だなんて、いいですよね。 ご質問をありがとうございました。
いかがでしたか?少しでもアドバイスになっていますように。
ここまで子育てに関するお悩みをご紹介しました。次回も引き続き、子育てに関するご質問に回答させていただきます。