曽田雄志のリカバリーストーリー。 

曽田 雄志

2025/12/03

Athlete Entrepreneur リカバリーストーリー
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どん底からのリカバリーストーリー。
 
00:39 震災支援をきっかけに人材開花の道へ
01:55 選手時代の転機
03:33 違和感
04:52 メスが刻んだキャリア
05:33 リハビリ地獄の始まり
06:11 過去の自分と、突きつけられる現実
07:12 どん底からのリカバリーストーリー
08:44 せめて今自分ができることを100%やってみよう
09:57 奇跡的な最期

スクリプト・文字起こし

00:00
リカバリーストーリーは、様々な人に悩みから立ち直った経験や、自分のストレス解消法を自由に話してもらうPodcastです。初回のテーマは、私のリカバリーストーリーです。こんにちは、曽田雄志です。私は北海道札幌市出身で、大学卒業後、地元のプロサッカークラブのコンサドーレ札幌、今は北海道コンサドーレ札幌という名前になっていますが、そこの選手を9シーズンしていました。

00:39
震災支援をきっかけに人材開花の道へ

引退してもう15、6年経つのですが、そのプロサッカー選手のキャリアの後は、海外への留学を考えていて勉強したり、ただその中で2011年に東日本大震災がありましたので、その震災支援をしたり、そういう社会活動と言いますか、誰かの役に立つような活動を多々してきました。ただ、いろんなチャレンジをしていく中で、様々な方々と出会いがありまして、その中から頼まれ事が増え、様々な仕事をし、そして今に至ります。現在は、子どもから大人まで本当に広い範囲で教育ですとか、人材育成、自分では人材開花という言葉を最近使っていますけど、そのようなことを軸に、地元の北海道の札幌市、そして今、十勝に浦幌町という町があるんですが、ここに住みながら町づくりもしています。そして、東京と基本3拠点のような形で仕事や様々なアクションをさせていただいています。

01:55
選手時代の転機

今回このリカバリーストーリーでお話したいことは、私がプロサッカー選手のキャリアの中で経験したことです。私は地元出身の選手ということで、少し注目もしていただいて入団をしました。筑波大学というところから入りました。ただ、やはり大学でやっていたことが簡単にプロでは通用しない時期もあったり、試合に出るということは非常に難しい状況の時期も初期だった頃にありました。なので、自分と向き合いながら、今自分にできることを伸ばしたりとか、まだ自分に足りないところを補ったりとか、生きていくために、生きていき続けるためにですね、必要なことを自分なりにチャレンジをしてきました。そのチャレンジが実り、地元の出身の選手としては在籍が最長で、当時は試合数も最も出ている選手で、中心選手という立ち位置になることができました。チーム自体はJ1だったりJ2だったり、行ったり来たりするような、まだまだ不安定なクラブではあったんですけれども、当時J2で優勝しまして、翌年J1に挑戦すると、自分のパフォーマンスも良くなってきてもしかしたら、日本代表にも呼んでもらえる可能性があるのかということすらも感じるような時期に、これからお話させていただくような事が起きました。

03:33
違和感

2007年のJ2を戦っていたシーズン終盤で今まで感じたことの無い違和感が膝にきました。私自身は怪我がすごく少ない選手だったので、その大きな違和感に驚いて、ドクターに診てもらったんですよね。そうすると、水が溜まっているという風に言われました。膝に水が溜まるということは聞いたことはあったんですけれども、自分に降りかかるとは思っていなくて、それがどういうことなのか最初は理解できませんでした。ドクターの説明を聞くうちに、膝の中に何かしらの炎症があって、それによってそれを保護するような形で体中から水分のようなものが集まって、水が溜まるということでした。結構長くて太い注射針を膝に側面から刺すんですけれども、それによって中の水を抜くとそれ自体もちょっと痛いんですけれども、ただ、水を抜いてしまうと非常に楽になって、何も無かったかのような感覚になり、びっくりしたんですけれども、ただ、元の炎症自体が解決していないのでまた運動すると、また溜まってしまうというような連続でした。

04:52
メスが刻んだキャリア

シーズンの途中だったので、手術をすることもできず、なんとか乗り切ったんですけれども、オフになって治るかなと思ったんですが、やはり治まらず、翌年J1で活躍したいと思っていたときに、結局、手術をすることになりました。最初、左膝の手術だったんですけれども、半月板がボロボロになっているので取ったほうがいいということで手術をしました。その手術はそんなに難しい手術じゃなく、無事終わり、リハビリをしていたんですが、今度は腰が痛くなりまして、調べてみるとヘルニアだと。それでこれも手術をしたほうがいいということで、手術をしたばかりだったんですけれども、またヘルニアの腰の手術をしました。

5:33
リハビリ地獄の始まり

リハビリで3ヶ月ぐらいをして、シーズンも始まっていたんですが、遅れて復帰して、ただ調子も良かったのでプレーしていたんですが、やはり、当時のトップパフォーマンスには何か至っていないような感覚を自分で持っていて、不安ながらプレーしてたんですが、今度は両膝に一遍に大量に水が溜まるようになりました。手術したはずなのにと思ったんですけれども、調べてみると両膝の軟骨が中でボロボロになっているということでした。これで今度また両膝の手術をいっぺんにして、ここからリハビリ地獄が始まりました。

06:11
過去の自分と、突きつけられる現実

手術後、私の太い足が腕くらいの細さになっていて、筋肉がどんどんどんどん落ちてしまったんですよね。歩くこともままならない中でリハビリがスタートしました。そのリハビリというのが朝、車でクラブハウスに行って、手すりを使いながら歩いて、お風呂に入って体を温めて着替えて、トレーナーの方にマッサージをしてもらったりとか、ケアをしてもらうというのがまず最初のリハビリでした。サッカー選手なのにボールを触ることもできず、歩くこともままならないと。それが数ヶ月続いて、徐々に筋肉を付けていくような、小さな筋トレのようなものをしたんですが、本当に毎日、本当に出来る事が限られて、数ヶ月前までは自分があんなに走ったり、ジャンプしたり、シュートをしたりしてたんですが、それが全く出来ないような状態になりました。

07:12
どん底からのリカバリーストーリー

さらに自分が選手の中でもベテランの部類でもあり、試合も一番今まで出ていて、選手会長もやっていて、そんなような選手だったのに、何も貢献できないということで、周りの選手は最初気を遣ってくれたりもしたんですけれども、逆にその気遣いが辛くなったりもして、なんで自分はこんなことになったんだということを日々考えるようになりました。あれだけ出来たのに、もう何も出来ないような自分。これを当時29歳ぐらいだったんですが、どう受け入れていいか最初は分からず、不安だったり、逆にイライラしたりとか、焦りを覚えたりとか、そんなようなことをしていました。ただ、当時自分が出来ていた事を100とすると、その時手術後リハビリをしていた自分は、もう2とか3とか4とか、そのぐらいしか出来る事が無かったんじゃないかなと思うような状態だったんです。なので、もう自分のいる意義って無いんじゃないかとか、生きている意味って無いんじゃないかなという風に考えたんですが、ふと、確かに出来る事は減ったんだけど、圧倒的に減ったんだけど、でも、出来る事もあるんじゃないかということで、本当に少ないけれども出来る事をしようという風に、ふと自分の中で思うようになりました。これはきっかけがあったかどうかは覚えていないんですけど。

08:44
せめて今自分ができることを100%やってみよう

じゃあ何をやったかというと、メンバーに選ばれて試合に出たけれども、良いパフォーマンスが出すことが出来なくて落ち込んでいる後輩がいたら、声を掛けてあげて、ご飯に連れて行ってあげるとか。洗面所とか、選手がお風呂上がりに髪をセットしたりして髪の毛がたくさん落ちて、いつも汚いなと思ってたんですけど、それまでは掃除の方にお任せしてたんですけど、なんか汚いなと思ったら洗面台を掃除してみるとか。トイレに行って、なんか汚れてるなと自分が思ったら掃除をしてみるとか。サッカーとは関係無いことの方が圧倒的に多かったんですけれども、自分が気づいて、自分が出来ると思ったら、まずやってみようという風に思って行動するようになりました。特に良いことをしたいと思ったわけじゃないんですけれども、それしか出来ないんじゃないかと思っていたからやっただけです。ただもちろん良いことをしたからといって怪我が早く治るわけでも、サッカーがもちろん上手くなるわけでもないんですけれども、せめて今自分が出来る事を100%やってみようという風にして行動してみると、何か自分の中で変化があったような気がします。

09:57
奇跡的な最期

もちろん、サッカーのパフォーマンスできていた時と比べると、圧倒的に充実感は無いんですけれども、そんな自分でも出来ることがあるという風に思えるようにもなりました。そうすると、1つ小さな小さな自分の心の拠り所にもそれがなり、リハビリもより力を入れて頑張れるようになったり、大きな怪我ではあったんですが、復帰した後のことをイメージできるようにもなってきました。結果私は、そのリハビリを経て1試合しか試合に出ることができず引退をしたんですが、その1試合で3分しか出ない試合で、PKを取り、そして最後ゴールを決めて引退するというような奇跡的な最期を得ることができました。先ほどもお話したように、いいことをしたからそんな結果が出たではないとは思っていて、その時、今自分が出来る事を最大限やるということ、そこに改めて気付けたってことが大きかったんじゃないかと、リハビリをして少しパワーアップできた時には、そのパワーアップ分さらに力を出すとか今まで見てなかったところにも目配りをしてできることを増やすとか、そんなようなことかと思います。

まあ人生、生きていると様々なことがあり、様々な苦難もあるとは思いますけれども、全く何も出来なくなるということは意外と少ないような気がします。ですので、皆さんも日々ストレスや困難もあるかと思いますが、今自分に出来る事を最大限やるという原点に戻ってみるのも良いのかなという風にお話をさせていただきました。

以上が私のリカバリーストーリーでした。

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